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2017年4月22日 春
ハックフィンで私はGEZANという赤く燃えるバンドに初めて出会う。
ボーカルの髪が長い男性が、夜の孤独と想像力と音楽についての言葉を吐き、
4人で本気でかき鳴らす音楽をフロアのうしろの方で浴びた。
目から涙の粒がつーっと落ちた。



Absolutely Imagination



それが36年間生きてきた、今の私の「音楽」の出会いだった。


5月になり、あの感覚が忘れられなくて、私は大阪へもう一度ソレを確かめに行った。
曲の終わり、髪の長いマヒトさんが飛ばしたピックが、ちょうど私の足元に落ちた。
私はドキドキしながらそれを拾い上げ、ギュッと握りしめた。
それだけで私はこの音楽との出会いは間違いないと感じた。単純なんだけれど。


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春から夏へ。
それから足を運ぶライブ、GEZANは常に変化していて、いつも映画の続きを見るかのようなライブだった。余韻にいつも纏われる。ソレが生活にもやってくる。
特に2017年の全感覚祭のあとに見るGEZANは、深い深い海に潜るような感覚に襲われた。
夜の海を彷徨い、そのまま深海へ。
羽が濡れた鳥がまた水面から空へ飛び立つようなイメージ。自由な空へ。


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2017年10月12日 秋
池下UP SETでAge FactoryとGEZANのとき、私の横にKillerpassの林くんがいた。
全感覚祭がとにかく最高だったこと、僕らも愛知名古屋で何かやりたいということを彼からその時きいた。いつも目が合わなくて、ふにゃりとした空気で会話をするのに、この日は目に何かが宿っていてドキドキした。(後日ZOOのカズーさんにそのことを話したら、かっこいいことある?と笑われたのだけれど)


その日、マヒトさんと初めて少し会話をした。
そうしたら、ビックリすることに私と同じ多治見の高校に通われていたことが発覚したのだ。先輩や、と言われ、少し脳ミソがクラクラした。歳は離れているからもちろんかぶってはないのだけど。北辰祭や修道院の話をするなんて、思ってもみなかったことだったから、私はとてもうれしくて帰り道、友だちにソッコー電話してその事実を話した。
きっと私の足取りは少しスキップ調だったのだと思う。
そう浮かれていたのだ。年甲斐にもなく。それくらいうれしすぎた。


そんな中、私はGEZANを好きになるほど、音楽のことを、また自分自身深く好きになっていくのを感じた。それがとても楽しかった。
そのまわりで鳴る音楽。バンド。仲間。ルームメイト。
絵を描く人。写真映像を撮る人。言葉を紡ぐ人。映画を撮る人。
十三月というチーム。


いつのまにか、友だちになりたいと思うようになっていた。
その先にあるもの、これからに、冒険の心でわくわくするのだ。


今でも背中のリュックがパンパンに膨らむ小中学生くらいの男子が、友だちと楽しそうにつるんで歩いてるのを後ろから見てると、その愛おしさに私もその横に並びたく思う。
できれば肩を組んで。顔を見合わせてともに笑う。どんな時代でも。


そんな感じだ。




もうこれは私の気持ちもくるめて、ひとつの物語になっている。



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私は今、GEZANの音楽から、はっきりとした言葉で表現できる確かな何かを持ってはいない。
ただ、日々の生活の中での気付きを。
そう、目を耳を澄まして。




部屋のベランダから見る空の色 雲の流れ
それぞれの家に植えられた玄関先のかわいい花たち
コーヒーをカップにそそぐときの音
掲示板に貼られた街の知らせ
野菜を切る時のふわりと豊かになる心
置き手紙に書かれた友だちの小さな絵
24時間スーパーの外のベンチの空気




それだけで、自分自身が安心するのだ。こころがやわらかくやさしくなる。
そして大好きな音楽と隣り合わせでいると、私はとても安心する。




あ、もちろん赤いものにはどんな時でも目がいくようになったのだけれど笑


その赤色が持つ意味の中に、夕焼けの空のような色、まごころ、真実、愛、
はじまりの色、エネルギーを持つ色、目覚めの色、人の血、つながり というものがある。


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2016年2月 冬
私は病室のベッドの上で父が大量に吐いた血をこの目で見た。
今でも目に焼き付いている。その血が生きている私の中にも今しっかり流れている。


両親から受け継いだ血の中にはどうしても拭いとれない癖があって、
時にそれが私の日常を邪魔することがあるのだけれど、排除しようとするほど拗らせる。
もう生きてる私の中に流れているのだから、一緒に付き合ってく。


自然も人も、美しいものと脅かすものは同居する。
そこにもう理由付けはなくなってきている。
もうここからは一緒に生きる覚悟でいかなければならない。


だからこそ、日常の小さなキラキラとした恵みへの気付きを。
その恵みを私たちの希望と一緒にふくらませていく。
そこから私たちは目覚めてくる。アイデアがやってくるのだ。
それは ひとりから ふたり、そして さんにん。
その色はバラバラでいい。その人が持つ色で話していく。



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1年半くらいかけ、GEZANのライブに12回行き、私の中でひとつの季節がめぐった。
いろんな場所でGEZANの音楽を確かめることで、物語にふれることで、気付いたことがとてもたくさんある。私は今ソレをみんなに伝えているところ。




そのみんなとは、Relaxin’ Journeyというチームのみんな。
2010年から私は旅をしながら、愛知名古屋や岐阜、三重でいろんな色を持つ仲間とあそんでいる。出会ったり、離れたり、再会したり。それを繰り返している。


peacenik、DAYTRIVE、サイノメ、ブラジルコーヒー 場所を少しずつ変えて、イベント企画をするようなチームだったけれど、いつの間にか、庄内緑地公園でみんなでごはんを持ち寄って一緒に食べたり、新舞子、小牧、東京平井の友だちのイベントをみんなで一緒に作り上げたり、障がいを持つ方たちと一緒にオリジナルのTシャツをデザインしたり、ダンボールでおっきな巨大迷路盤を作りせーので子供たちと今池で遊んだり、旅した場所の特産品を具材にしておむすび屋さんを開いたり、バンドを組んで鳴らしたり、編集チームで紙媒体のものをたくさん作り、RJのこれまでの旅をまとめた展示をしたりした。


2011年に、Killerpassがまだ現メンバーでない時に一緒にあそんだり、全感覚祭に出演するDJのnutsmanくんとは彼がまだ学生の時にクラブのフロアで出会ったのもこの時だ。

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今は年を重ね、みんなの環境に変化があったことでまたスタイルを変え、私自身がふらふらとひとりで旅をし、そこで出会った人たちの気持ちを名古屋へ持ち帰り、みんなとごはんを食べながら話す。そして、名古屋から想いを馳せ、その方が名古屋へ来られたときにみんなで笑顔で迎える。またねーと手を振る。


私の家は過去友だちとルームシェアをしていたということもあり、少し広い。
これまでも何人も泊まりに来た。そのときに僕らは集まった。
今月は長野の音楽家の方、京都のカバン職人の女の子が名古屋のこの小さい街へとやってきた。月末には私のブログを10年間読み続けてくれていた鳥取に住む女の子とこの街で初めて会う約束をしている。もうこの部屋には人間のいろいろが宿っている。


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ネットや雑誌にピックアップされるようなものではないけれど、私はこれが続いていくことだと思っている。旅をして、人、気持ち、その物語を紡いでいくこと。
そこには写真や絵、映像、言葉、音楽がその物語に素敵にゆらゆらとのっている。
お互いにささやかな気付きを交換したり、その場でのお金のめぐりは不思議と豊か、ごはんはもっとおいしくなる。心がキュッとなる。
そして僕らはまた会う約束をする。






みんながあったかくて やさしくなれますように。






僕ら、Relaxin’ Journeyの合言葉だ。







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2018年10月 あたらしい季節へ。


GEZANを見るのは全感覚祭で13回目となる。
私がこの世界に生まれてから13回目。(大げさかい?)


なんだか運命を感じてる!
そして、祖母や父がこの場所にそっと導いてくれたのだろう。



そのまわりのバンド、これまでの旅で出会った人たちに出会えるのもとてもうれしい。
大阪という場所で、いろんな場所に住む友だちに会えるのもうれしい。

そして、そこに音楽があることを。






私はRelaxin’ Journeyの友だちと行きます。
もう私の中ではじまっています。


想像力がやさしさを持ち、人を自由にさせる。




いまの気持ちの空がそこに広がってる。




これからも私たちは旅を続けます。






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2018年10月17日 名古屋の小さい街から。
Relaxin’ Journey!!! 
加藤真由子