2018年6月
福田とおるくんと作ったもの。
ぼくらは さみしさとやさしさのなか
大切なひとを想いながら、旅をする。
*
2018年の春、
東京のある街にて雨が降る喫茶店で一緒に「何か」を作る打ち合わせをした。
結局打ち合わせをするというか、自分自身の癖についてお互い話していたように思う。
まゆこさん、
さみしいときに絵を描くんです。
こころが きゅうっとなったときに。
これまでも東京や名古屋でも何回か会っていたのだけど、とおるくんのことをやっと少し知れたような日だった。
明るい話よりも、少し悩ましい話ばかりしていたのだけれど、雨のにおいもあって、それがまさに今のぼくらだった。
- 打ち合わせ場所の喫茶店。間違い探しな外観。
その日は、その街の喫茶店を2軒はしごして、何を作るのかも定まらず、また会う約束をして別れた。
*
実はこの日、とおるくんと会う前に記念すべき我が人生!初めてのサンリオピューロランドへ行ったのだ。しかもひとりピューロ。とおるくんの大好きな場所にヒントがあると思っていた。GWが本格的に始まる手前の日で、家族連れでごった返していた。
いちご新聞についていたディスカウントチケットをはさみできりとり、にぎりしめ、ひとり。
ミラクルギフトパレードで涙がおちた。
かわいい
なかよく
思いやり
とおるくんが大切にしてるものがそこにあった。
サンリオショップの中でなつかしいな、かわいいなとぐるぐるしながらも、足がとまった場所がグリーティングカードコーナーだった。
お誕生日おめでとう
いつもありがとう
たいせつなひとに伝える。
ぼくはこれまでの生きてきた中の、子どものころからの、そんなシーンを思い出してた。
*
まちの中にあるピューロランド。
ディズニーランドとは違う。
少し歩けば、日常があふれるまち。
この場所にあるファンタジーなのだけど、とってもリアリティで、ぼくは頬を染めてた。
日常にある
大切なひとを想い
ぼくらが唱えるまほう
おめでとう
ありがとう
- 多摩センター駅近くのコーヒーショップにて。
とおるくんへ、誕生日のメッセージカードを書く。
どのタイミングか覚えてないのだけど、とおるくんとふせんをつくろうってなった。
手のひらにおさまるくらいのかわいいふせん、それはお守りのよう。
それは小さな小さな絵本になっている。
表紙には友だちのトリさんと旅する女の子
一緒に笑顔であそぶかわいらしいシーン
裏表紙には一輪の花を持つ女の子のうしろ姿
「みんながあったかくて やさしくなれますように」
この合言葉は大学を卒業してすぐ、名古屋で音楽で出会った友だち、そーたくんのことば。
彼は出会った当時「SMILY DAY」というチームで(名駅の居酒屋しゅんちゃんでミーティングと称した飲み会でぼくはお酒の飲み方を教えてもらった狂ってる)、音楽が大好きで大好きなDJをしていた。屈託がなさすぎて、先輩には「バンドじゃねーんだぞ」と水を頭からかけられたり、朝方、酒ののみすぎで溝にはまったり。
ぼくは、それを受け継いでる。
むずかしいよ、
って言われても。
目の前にあるよね、って。
とおるくんと、想いをはせるみんなとつくったもの。
既知の世界や未知の世界がいりまじるもの。
懐かしいもの、新鮮なもの。
ぼくは旅を続ける。
おきてがみに
おくりものに
自分のきもちに
小さくてかわいいのがうまれた。
とおるくん、ありがとう。
またあのまちで話しましょう。
ぼくらはまた悩ましい話をするでしょう、
何歳になっても、
ね。
1992年5月8日 山形うまれ
福田とおるくんのホームページ
▼おまけ▼
2016年夏、
DJミシュランことカズさんと とおるくん。
そして群馬の友だち ぱちちゃん。
みんなが名古屋にやってきた!味仙のシーン。
名古屋への旅は我が家を宿にしてくれた。
コメント